「派手すぎないのに、なぜか目を引く」「感情を抑えた表情がむしろ美しい」そんな“ダウナー系メイク”が、今、美容好きの間で静かなブームを巻き起こしています。
このメイクの特徴は、低彩度(ロウサチュレーション)なカラーと、アンニュイで無機質な空気感。
従来の「盛る」メイクとは真逆のアプローチで、どこかミステリアスでクールな存在感を放ちます。
そして実はこのダウナー系の流れ、2000年代初頭のレトロフューチャー感や無機質な雰囲気が特徴のY2Kファッションとも相性抜群。ギラつきを抑えたシャイニー素材や、グレー・シルバー系アイテムが多いY2Kルックに、ダウナー系メイクの低彩度・陰影メイクが見事にハマるんです。
実際、Z世代を中心に、TikTokやInstagramでは「#Y2Kメイク」「#くすみメイク」「#ダウナー女子」などのハッシュタグが急増中。韓国・中国メイクの影響も相まって、トレンドとしてさらに加速しています。
でも、いざやってみると「なんだか顔色が悪く見える…」「メイクが地味すぎた…」なんて声もちらほら。
そこで今回は、コスメコンシェルジュである私が、誰でも洗練された“Y2K×ダウナー系メイク”を楽しめるコツとおすすめアイテムを徹底解説!
メイク初心者の方から、雰囲気チェンジしたい上級者まで使えるテクニック満載でお届けします。
ダウナー系メイクってなに?
「ダウナー系」と聞くと、暗い・落ち込んだといったネガティブな印象を持たれるかもしれません。
しかし、メイクにおける「ダウナー系」はむしろその逆。あえて感情を抑えたような、静けさや儚さを感じさせる表情づくりを目指すスタイルです。
最大の特徴は、低彩度(ロウサチュレーション)のカラーを中心に使うこと。鮮やかさを控えた色味でまとめることで、落ち着いたムードを醸し出します。
これが結果として、どこかミステリアスで知的な印象を与えるのです。
ダウナー系メイクが人気の理由
ダウナー系メイクが注目されている背景には、以下のような理由があります。
1. 韓国・中国メイクの影響
韓国や中国では、儚げな雰囲気のメイクが若者の間で大流行。
日本でも「地雷系」や「病みかわいい」などの文化と融合し、自然な形でダウナー系が派生しました。
2. Z世代の価値観
「盛る」よりも「素の魅力」を大切にするZ世代。
そんな彼らの感性に、派手すぎず、でも個性が光るダウナー系メイクはぴったりフィットします。
3. 季節感やファッションとの相性
くすみカラーを基調とする秋冬ファッションや、モード系のスタイルとの相性が抜群。トータルコーディネートの一部としても注目されています。
ダウナー系メイクの基本ポイント
では、具体的にどんなメイクをすれば「ダウナー系」になるのでしょうか?各パーツごとにコツをご紹介します。
1. ベースメイク:透明感とマット感のバランス
ダウナー系メイクでは、つや感を抑えたセミマットな質感が理想。
肌トーンはワントーン明るめにし、血色を抑えてミステリアスな印象を演出します。
おすすめアイテム:
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トーンアップ下地(ラベンダーやブルー系)
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セミマットファンデーション
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クール系のコントロールカラーで赤みをカバー
2. アイメイク:陰影重視で目元に奥行きを
アイシャドウはくすみ系ブラウン、グレー、パープル、モーブなどの低彩度カラーが基本。グラデーションで立体感を出すことで、自然にアンニュイな雰囲気を作れます。
ポイント:
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ラメやパールは控えめに。マット質感が◎
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下まぶたにも影色を入れて目元に「疲労感」をプラス
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アイラインは細めで、黒ではなくダークグレーがオススメ
おすすめアイシャドウパレット:
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rom&nd「ベターザンパレット #02」
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KATE「トラップインパクトアイズ」モーヴ系カラー
3. アイブロウ:ナチュラルかつ直線的に
眉毛は細すぎず、太すぎず、やや直線的に描くとクールさが際立ちます。
カラーは髪色よりも少し暗めのグレーブラウンがGOOD。
ポイント:
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パウダータイプでふんわり描く
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眉尻をやや長めにして大人っぽさを演出
4. チーク:血色を抑えて影を演出
チークはほとんど入れないか、影になるようなローズグレー、モーブ系カラーを使用。頬骨の下や、こめかみにぼかすことで顔に立体感を加えつつ、情緒を引き出します。
5. リップ:彩度を落とした重めカラーで締める
リップはダウナー系メイクの仕上げに欠かせないポイント。
モーブピンク、ブラウンレッド、グレイッシュパープルなど、くすみ感と深みのある色を選びましょう。
おすすめリップ:
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B IDOL「つやぷるリップ」#07 束縛レッド
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CEZANNE「ラスティングリップカラーN」#504
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MAC「パウダーキスリップスティック」#Mull It Over
ダウナー系メイクをもっと楽しむために
カラコンで目元のトーンを統一
透け感のあるグレージュやモーブ系のカラコンを使えば、より一層世界観に深みが出ます。
ヘアスタイルや服装にもこだわろう
ダウナー系メイクは、全体のバランスが重要。
服はモノトーンやくすみカラーのアイテムと好相性。ヘアスタイルは、外ハネボブやウェット感のあるスタイリングが◎。
まとめ:Y2Kの未来感と、ダウナー系の静けさは最高の相性
ダウナー系メイクは、表現をあえて抑えることで魅力を引き出す、まさに“引き算の美学”。感情を表に出さず、色味も控えめ。それなのに不思議と目を引くのは、その人自身の空気感や静かな個性がにじみ出るから。
さらに、2000年代のY2Kスタイルと掛け合わせることで、より完成度の高いトレンドフェイスが完成します。
シルバーやグレー、モノトーンなど、Y2Kファッションの質感とダウナー系メイクの“無彩色の美”は驚くほどマッチ。
今の時代は、“派手=おしゃれ”とは限りません。むしろ、あえて感情を語らず、自分の存在感を静かに印象づけるメイクこそが、新しい「美しさ」の基準になりつつあります。
あなたもぜひ、Y2Kの未来感+ダウナーの儚さを取り入れた、今っぽくて奥深いメイクスタイルに挑戦してみてください。
新しい「自分らしさ」が、きっと見つかるはずです。